コーヒーミル

カフェ巡りはお休みして自宅焙煎を楽しむ

外出を伴う趣味からインドアな趣味への静かなシフト

数年前までは、休日のたびに話題のカフェや隠れ家的な喫茶店を巡っていました。
美味しいコーヒーとこだわりのスイーツを求めて電車を乗り継ぎ、お洒落な空間で写真を撮って過ごす時間は確かに楽しかったです。

ただ、人気店では長時間並ぶことも珍しくなく、交通費やカフェ代の出費も毎週末となればそれなりの金額に膨れ上がります。
なにより、せっかくの休日にわざわざ人混みの中へ出かけてるので、ゆっくりと心身を休めたいという自分の内なる欲求と少しずつズレてきていました。

部屋のモノを減らし、自宅を世界で一番リラックスできる空間に整え始めたことをきっかけに、私はカフェ巡りの趣味を思い切って一度お休みすることに。

代わりに見つけたのが、自宅の整ったキッチンでゆっくりとコーヒーを楽しむという、お金も移動時間もかからない非常にミニマルでインドアな新しい趣味でした。

自宅でコーヒー豆を焙煎する静かで豊かなマインドフルネス

自宅でのコーヒーの楽しみ方を突き詰めていった結果、私は生豆を買ってきて自分自身で焙煎するという世界に足を踏み入れることになりました。
焙煎というと大がかりな機械が必要だと思われがちですが、実は手軽な手網や、家にある古くなったフライパン一つでも十分に楽しめるのです。

薄緑色の生豆を火にかけ、焦がさないように絶えず手を動かして揺らしていると、やがてパチパチとはぜる小気味良い音が鳴り始め、部屋いっぱいに香ばしく甘い香りが広がっていきます。

この焙煎にかかる十数分の間は、ただ目の前の豆の色や音、香りの変化だけに全神経を集中。
頭の中の雑念を空っぽにして今この瞬間だけに意識を向ける、一種のマインドフルネス瞑想のような時間になっています。

自分で手間暇をかけて煎り上げた不揃いなコーヒー豆を挽き、ゆっくりとお湯を注いで抽出した一杯のコーヒーは、予想以上に美味しく、心に深く染み渡るような格別な味わいがあります。

趣味を広げずに深く掘り下げることで見えてきた本当のリラックス

カフェ巡りをやめて自宅焙煎という趣味に絞ったことで、私の休日の過ごし方はガラッと変わりました。

流行りのお店をチェックして予定を立てる必要がなくなり、自分の好きな時間に起きて、その日の天気や気分に合わせて豆の煎り具合を変えるという、マイペースな時間を楽しめるようになりました。

ミニマルライフにおいては、持ち物だけでなく、趣味や行動の選択肢も意識的に減らしていくことが重要だと私は考えています。
今自分の手元にあるもの、身近な環境の中にどれだけ深い楽しみを見出せるかが、本当の意味での心のゆとりにつながるからです。

自宅という限られた空間の中で、生豆から一杯のコーヒーが出来上がるまでのプロセスをじっくりと慈しむこの時間は、これまでの趣味では決して得られなかった静かな充足感を与えてくれます。

趣味の数を減らし、外へ向かっていたエネルギーを自分の内側や日々の暮らしに向けることで、心からリラックスできる最高の休日の過ごし方を見つけられました。